
Git GUI からターミナルへ - lazygit / gitui / tig で Git 操作を速くする 2026
Git の操作、みなさんは何でやっていますか。git コマンド直打ち、VS Code の Source Control、SourceTree のような GUI——いろいろありますが、2026年はTUI(ターミナル UI)に移る開発者が目立ちます。
TUI は、ターミナル内で動く対話的なUIです。マウスを使う GUI と、コマンドを打つ CLI の中間で、キーボードだけで・ターミナルから手を離さずに Git を高速に回せます。ターミナル中心の開発(Neovim や Claude Code のような CLI ツール)と相性がよく、エディタやAIエージェントと同じ画面の中で完結するのが魅力です。
この記事では、代表的な Git TUI である lazygit / gitui / tig を、特徴と使いどころで比較します。
なぜ GUI ではなく TUI なのか
GUI の Git クライアントは見やすい一方、こんな不満がつきまといます。
- マウスに手を移すたびに、キーボード中心のフローが途切れる
- ターミナル・エディタと別ウィンドウになり、コンテキストが分散する
- 重いリポジトリで動作が重くなる、起動が遅い
TUI はこれを解決します。ターミナルの中で完結し、キー一発で複雑な操作を実行でき、軽い。とくに部分ステージング(ハンク単位・行単位)と対話的リベース——CLI だと面倒で、GUI だと隔靴掻痒なこの2つを、TUI は気持ちよくこなせます。
lazygit: いちばん人気の万能 TUI
最も広く使われているのが lazygit(Go 製、GitHub 約78,800スター)です。「Git のパワーと使いやすさのトレードオフ」を埋めることを掲げています。
できることが幅広いのが特長です。
- 行・ハンク単位のステージング(
spaceでステージ) - 対話的リベース(
i)、cherry-pick、bisect、古いコミットの amend - stash の保存・適用・確認
- ブランチ・コミット・差分のビジュアルなナビゲーション
- undo / redo(
zで undo)、カスタムコマンド、コミットグラフ表示
brew install lazygit
# Go から: go install github.com/jesseduffield/lazygit@latestリポジトリ直下で lazygit と打つだけで起動します。複雑な構文を覚えなくても、画面を見ながらキー一発で操作が進むため、対話的リベースや部分ステージングの「儀式」が一気に楽になります。迷ったら最初の一つはこれ、という万能選手です。
gitui: Rust 製で軽量・高速
gitui(Rust 製、GitHub 約22,000スター)は、速度と軽さに振り切った TUI です。「GUI の快適さをターミナルで、ただし速く」を掲げ、キーボードのみ操作・文脈依存のヘルプ表示が特徴です。
- 行・ハンク単位のステージ / アンステージ / revert
- stash(保存・pop・apply・drop・確認)
- ブランチ管理、GPG 署名対応のコミット確認
- 非同期での Git 操作(重い操作中も UI が固まりにくい)
差別化点はパフォーマンスです。Linux カーネルのような巨大リポジトリ(90万コミット超)の処理で、gitui が lazygit より大幅に速く・省メモリだったというベンチマークが知られています。「巨大リポジトリで lazygit がもたつく」と感じるなら、gitui を試す価値があります。
brew install gituitig: ログ閲覧・履歴探索に強い古参
tig は、Git のログ・履歴閲覧に古くから使われてきた TUI です。lazygit/gitui が「操作」中心なのに対し、tig は履歴を読む・差分を追うのが得意です。
- コミットログをページャ的に高速ブラウズ
tig blameで行ごとの変更履歴を追う- ステージング等の操作も一応できるが、本領は閲覧
brew install tig「コミット操作は CLI か lazygit、でも履歴を読むときは tig」という使い分けをする人も多い、安定した定番です。
どれを選ぶか
| ツール | 言語 | 強み | こんな人に |
|---|---|---|---|
| lazygit | Go | 万能。対話的リベース・部分ステージが快適 | まず1つ選ぶならこれ |
| gitui | Rust | 軽量・高速。巨大リポジトリに強い | lazygit が重いと感じる人 |
| tig | C | ログ・履歴閲覧・blame が得意 | 履歴を読む作業が多い人 |
迷ったら lazygit から。日常の add / commit / push、部分ステージング、対話的リベースまでひと通り快適にこなせます。巨大リポジトリで速度が欲しくなったら gitui、履歴をじっくり読みたいときは tig を足す、という組み合わせが現実的です。
ターミナル中心ワークフローに馴染ませる
TUI の良さは、ターミナル中心の他のツールと一体で使えることです。
- Neovim から離れずに、別ペインで lazygit を開く(Vim から Neovim への移行や tmux ペイン連携と相性◎)
- コミットメッセージは Conventional Commits の規約に沿って、lazygit の commit 画面でそのまま記述
- AI エージェントにコードを書かせ、最終確認とコミットは TUI で人がレビュー、という分担
「ターミナルから手を離さない」ワークフローに Git 操作も取り込むと、コンテキストスイッチが減り、思考が途切れにくくなります。
まとめ
- 2026年は Git 操作を GUI から TUI(ターミナル UI)へ移す流れが目立つ。キーボードだけで・ターミナル内で完結し・軽い
- lazygit(Go・約7.9万スター)は万能で人気。対話的リベースと部分ステージングが快適。最初の1つに最適
- gitui(Rust・約2.2万スター)は軽量・高速。巨大リポジトリで lazygit がもたつくなら有力
- tig はログ・履歴閲覧・blame に強い古参。閲覧用途で併用する人が多い
- Neovim・tmux・AIエージェントなどターミナル中心の開発と一体で使えるのが TUI の真価
GUI を否定する話ではありませんが、「ターミナルから出たくない」「対話的リベースと部分ステージを速くしたい」なら、TUI は一度試す価値があります。まずは brew install lazygit から始めてみてください。