
GitHub Copilot が従量課金(AI Credits)へ移行 - トークン課金の仕組みとコスト管理
GitHub Copilot の課金が、2026年6月1日に従量課金(usage-based billing)へ切り替わりました。これまでの「プレミアムリクエスト」方式は廃止され、使ったトークン量に応じて GitHub AI Credits を消費する方式になります。便利になる一方、高性能モデルを使うと一気にクレジットが溶ける注意も。この記事では、仕組みとコスト管理を GitHub 公式ブログ・Docs を一次ソースに整理します。
何が変わったのか
- 発表: 2026年4月27日 / 適用: 2026年6月1日(全Copilotプランが一斉移行)
- 旧方式(リクエスト課金)は廃止。年額契約の個人は契約満了まで旧方式を継続可能
- 移行に伴い新規サインアップは一時停止し、2026年6月16日以降に順次再開
GitHub AI Credits の仕組み
- 1 AI Credit = $0.01(固定)
- 消費するのはチャット/エージェント呼び出しのトークン量(input・output・cached をすべて含む)
- 計算は 消費トークン × モデルのAPIレート をクレジット換算
- コード補完(completions)と次の編集提案は課金対象外(有料プランは引き続き無制限)
つまり「どのモデルで、どれだけトークンを使ったか」で費用が決まります。
モデル別レート(per 1Mトークン・抜粋)
| モデル | 入力 | 出力 |
|---|---|---|
| GPT-5 mini | $0.25 | $2.00 |
| GPT-5.4(標準) | $2.50 | $15.00 |
| GPT-5.5 | $5.00 | $30.00 |
| Claude Haiku 4.5 | $1.00 | $5.00 |
| Claude Sonnet 4.5 | $3.00 | $15.00 |
| Claude Opus 4.8 | $5.00 | $25.00 |
| Gemini 2.5 Pro | $1.25 | $10.00 |
NOTE
レートとモデルのラインアップは随時更新されます。上表は執筆時点の抜粋で、最新は公式のモデル別料金表で確認してください。高性能モデル(Opus / GPT-5.5 等)はトークン単価が高く、1セッションでの消費が大きくなりがちです。
プラン別のクレジット
個人プラン
| プラン | 月額 | 基本クレジット |
|---|---|---|
| Copilot Free | $0 | 限定的(チャット中心) |
| Copilot Pro | $10 | 1,000 |
| Copilot Pro+ | $39 | 3,900 |
| Copilot Max | $100 | 10,000 |
基本クレジットに加えて、変動する追加枠(flex allotment)が用意されます(「AI経済の変化に追随して変わる」設計のため、固定値とは考えないのが安全)。
組織・企業プラン
| プラン | 月額/人 | 標準クレジット/人 | 移行特例(6/1〜9/1) |
|---|---|---|---|
| Copilot Business | $19 | 1,900 | 3,000 |
| Copilot Enterprise | $39 | 3,900 | 7,000 |
クレジットは請求エンティティ単位のシェアドプールで管理されます(例: Business 100席 = 190,000クレジット/月のプールを全体で共有)。既存顧客には移行から3か月間(6/1〜9/1)多めのクレジットが付与され、9月以降は標準額に戻ります。
旧方式との違い
| 項目 | 旧(リクエスト課金) | 新(AI Credits) |
|---|---|---|
| 課金単位 | プレミアムリクエスト(PRU) | AI Credit(=$0.01) |
| 計算 | 1リクエスト × モデル乗数 | トークン量 × モデルレート |
| 粒度 | リクエスト単位(軽い質問も重いエージェントも同コスト) | トークン単位(使った分だけ) |
| コード補完 | 無制限 | 無制限(変わらず) |
旧方式は「軽い質問」も「数時間のエージェント実行」も同じ1リクエスト扱いで、増大する推論コストを吸収しきれなくなったのが移行の背景です。新方式は使った分だけになり公平な反面、使用量が読みにくいという課題があります。
見落としやすい: コードレビューは Actions 分も消費
2026年6月1日から、Copilot code review はプライベートリポジトリで GitHub Actions の分(minutes)も消費するようになりました。つまりコードレビューは AI Credits + Actions分 の二重消費構造です(パブリックリポジトリは無料のまま)。
メーターショックを防ぐ: 予算設定
従量課金で怖いのが想定外の青天井(meter shock)です。GitHub は多層の予算管理を用意しています。
- ユーザーレベル予算(ULB): 全ユーザーへ一律上限
- 個別ユーザーの上書き・コストセンター予算・エンタープライズ支出上限
WARNING
もっとも重要な設定は、各予算で 「Stop usage when budget limit is reached(上限到達で使用停止)」を有効にすることです。既定は通知のみで自動停止しません。明示的に停止を有効化しないと、上限を超えても課金が続きえます。実際に「2〜4プロンプトで210クレジット超を消費した」という報告もあり、実行前のコスト見積もりが出ない点が課題として挙がっています。
超過後は、上位プランへのアップグレード・追加クレジット購入(1クレジット=$0.01)・次サイクルまで利用控え、のいずれかになります。
実務での向き合い方
- モデルを使い分ける: 日常の軽作業は安価なモデル、難所だけ高性能モデル。Opus / GPT-5.5 の常用はクレジット消費が大きい
- 予算で必ず「停止」を有効化。通知だけにしない
- キャッシュを活かす: cached トークンは安価。文脈の使い回しはコスト面でも有利(プロンプトキャッシュの考え方も参照)
- トークンとコストの基礎感覚はClaude Code のトークン使用量と日本円コストも参考に
まとめ
- GitHub Copilot は2026年6月1日に従量課金(AI Credits)へ移行。1クレジット=$0.01、モデル×トークンで消費
- コード補完は無制限。課金されるのはチャット/エージェントのトークン
- 個人は Pro 1,000 / Pro+ 3,900 / Max 10,000 クレジット(+変動枠)、組織はプール制。移行3か月は特例で多め
- コードレビューは Actions 分も消費(プライベート)
- 予算は「上限で停止」を必ず有効化。既定は通知のみで止まらない
「使った分だけ」は合理的ですが、高性能モデルの常用は一気に効きます。モデルの使い分けと予算停止の設定を最初に整えるのが、メーターショックを避ける近道です。


