
Cursor × Marpでプレゼン資料作成が革命された話
「また、PowerPointでスライド作るのか...」
デザインに凝って、レイアウトを調整して、画像を配置して...気づいたら3時間。
肝心の内容は、30分で書き終わっているのに。
デザインツールって、便利なはずなのに、なぜかめちゃくちゃ時間がかかる。
「もっと楽に資料作れないかな」と思ってたとき、Cursor + Marpに出会いました。
結論:もうPowerPointには戻れません。
きっかけ:技術プレゼンを作る必要があった
先日、技術的なテーマで、大規模なプレゼン資料を作る必要がありました。
要求仕様:
- 複数の技術選択肢の比較
- それぞれのメリット・デメリット
- 具体的な構築手順
- 実装例
- 総スライド数:約50枚
- 明日納品
普通にPowerPointで作ったら、徹夜確定の内容です。
でも、Cursorを使ったら、3時間で完成しました。
これが、僕のプレゼン資料作成のワークフローを根本的に変えました。
革命の主役たち
1. Cursor - AIエディタ
公式サイト: https://cursor.com/
VS Codeベースで、AIが統合されたエディタ。
特に、Composer(Agent)機能が革命的:
「こんな資料を作って」と指示するだけで、
AIが全部書いてくれる。
今回使ったのは、Composer 1モデル。
2. Marp for VS Code - Markdownでスライド
公式サイト: https://marp.app/
MarkdownをPDFやHTMLのスライドに変換してくれる、VS Code拡張機能。
---
marp: true
theme: default
paginate: true
---
# スライド1
これはタイトル
---
# スライド2
これは本文
こんな感じで書くだけで、綺麗なスライドになります。
3. Draw.io Integration - 図の作成
公式サイト: https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=hediet.vscode-drawio
VS Code内で図を描けるDraw.io拡張機能。
システム構成図、フロー図、UML図など、何でも描けます。
革命的なワークフロー比較
従来のワークフロー(PowerPoint)
1. PowerPoint起動(3分)
2. テンプレート選択(10分)
3. スライド作成(タイトル、本文、レイアウト調整)(1スライドあたり10分)
4. 図の挿入(写真ソフトで作成、PowerPointに貼り付け)(5分)
5. コードの挿入(フォント統一、サイズ調整)(3分)
6. 全体調整(フォント統一、色統一)(30分)
7. 印刷プレビュー(10分)
合計時間:50スライド × 28分 + 調整時間 = 約24時間
PowerPointの場合(詳細内訳):
- 構成を考える:30分
- スライドを作る:8時間
- デザインを調整:3時間
- 図作成・挿入:2時間
- レビュー・修正:1時間
- 合計:14.5時間
新しいワークフロー(Cursor + Marp)
1. Cursor起動(1分)
2. Composerに指示(5分)
3. AIが50スライド生成(10分)
4. 図をDraw.ioで作成(10枚 × 5分 = 50分)
5. 微調整(20分)
6. プレビュー・エクスポート(10分)
合計時間:約1.5時間
Cursor + Marpの場合(実績):
- 指示を出す:5分
- AIが生成:10分
- 微調整:1時間
- 図を作成:1時間
- 合計:2.5時間
24時間 → 1.5時間(96%の時間削減) 14.5時間 → 2.5時間(83%の時間削減)
Cursorでプレゼン資料を作る流れ
ステップ1: Composerに指示
CursorのComposer(Cmd+I / Ctrl+I)を開いて、こう指示しました:
「技術的なテーマ」についてのプレゼン資料を作成してください。
以下の内容を含めてください:
1. 選択肢A
2. 選択肢B
3. 選択肢C
それぞれのメリット・デメリットを詳しく説明し、
具体的な構築手順も含めてください。
Marp形式で、50スライド程度でお願いします。
これだけ。
ステップ2: AIが資料を生成
Composerが、こんな感じで資料を生成してくれます:
---
marp: true
theme: default
paginate: true
---
# 技術プレゼンのタイトル
---
## 目次
1. 概要
2. 技術選択肢の比較
3. 選択肢Aの詳細
4. 選択肢Bの詳細
5. 選択肢Cの詳細
...
驚いたのは、構成が完璧だったこと。
- 目次
- 各方式の説明
- メリット・デメリットの比較表
- コード例
- まとめ
すべて、論理的な流れで書かれていました。
AIの出力品質
驚いたのは、出力の品質。
- 構成が完璧: 論理的な流れ
- 内容が詳細: それぞれの選択肢について深く説明
- コード例が実用的: 実際に動く設定例
- 比較表が適切: メリット・デメリットを整理
- まとめが的確: プロジェクト特性に応じた選択基準
人間が書くレベル以上の資料を、10分で生成。
ステップ3: 図をDraw.ioで作成
スライドに挿入する図は、Draw.io Integrationで作成。
1. 新規ファイル作成(.drawio.svg)
2. ブロック図を描く
3. SVGとして保存
4. Markdownに埋め込む

これだけで、スライドに図が挿入されます。
AIはテキストしか生成しないので、図は自分で作成する必要があります。
Draw.io Integrationを使って、VS Code内で作成:
1. 新規ファイル作成:architecture.png
2. ブロック図を描く
3. スライドに埋め込み:
ステップ4: 微調整
AIが生成した内容を、少しだけ調整:
- 言い回しの修正
- コード例の追加
- 図の配置調整
この微調整も、Composerに指示するだけ:
「このスライドのコード例を、もっと具体的にしてください」
「メリット・デメリットを表形式にしてください」
「この比較表を、もう少し詳しくしてください」
→ AIが即座に拡張
AIが即座に修正してくれます。
ステップ5: プレビュー & エクスポート
Marp拡張機能のプレビュー機能で、リアルタイムで確認。
Cmd+K V(Mac)/ Ctrl+K V(Windows)
完成したら、PDF・HTML・PPTXにエクスポート可能。
右クリック → Marp: Export slide deck...
→ PDF / HTML / PPTX を選択
実際に作ったスライドの内容
テーマ:技術選択肢の比較
50スライドの大規模プレゼン。
内容構成:
- 概要(5スライド)
- 技術選択肢の比較(10スライド)
- 選択肢Aの詳細(15スライド)
- 選択肢Bの詳細(10スライド)
- 選択肢Cの詳細(10スライド)
- まとめ(5スライド)
特徴:
- 比較表:各選択肢のメリット・デメリット
- コード例:設定ファイル、環境変数管理
- 図解:システム構成図、ネットワーク図
- 実例:具体的な実装手順
1. タイトルスライド
# 技術プレゼンのタイトル

シンプルだけど、図があるので見栄えが良い。
2. 目次スライド
## 目次
1. 概要
2. 技術選択肢の比較
3. 選択肢Aの詳細
4. 選択肢Bの詳細
5. 選択肢Cの詳細
6. 実装例の紹介
7. まとめ
3. 比較表スライド
## メリット・デメリット比較
| 選択肢 | セットアップ | 開発速度 | 本番環境との一致 |
|------|------------|---------|----------------|
| 選択肢A | 高 | 高 | 低 |
| 選択肢B | 中 | 中 | 中 |
| 選択肢C | 低 | 低 | 高 |
Markdownなので、表も簡単。
4. コードスライド
## 設定ファイル例
\`\`\`yaml
# 設定ファイルの例
version: '3.8'
services:
app:
image: example:latest
ports:
- "3000:3000"
volumes:
- ./src:/app/src
\`\`\`
シンタックスハイライトも自動。
技術プレゼンに必須のコード:
// 設定ファイルの例
const config = {
api: 'http://localhost:3000',
db: 'mysql://localhost:3306/dev',
environment: 'development',
};
Marpは、コードブロックを美しくレンダリング。
5. 図解スライド
## システム構成図

Draw.ioで作った図を、そのまま埋め込み。
Marpのスタイルカスタマイズ
Marpは、スタイルをカスタマイズできます。
このブログと同じ、Solarized Dark風のカラーにしました:
---
marp: true
theme: uncover # テーマ選択
paginate: true # ページ番号
style: |
section {
font-size: 2.4em;
}
h1,h2,h3 {
text-align: left;
}
h1 {
color: #268bd2; # Solarized Blue
}
h2 {
color: #859900; # Solarized Green
}
code {
background: #073642;
color: #93a1a1;
}
---
使えるテーマ
default: シンプルgaia: モダンuncover: 中央寄せ
カスタムテーマも作れます。
Cursorを使って良かった点
1. 圧倒的な速度
PowerPoint: デザインに時間を奪われる Marp: 内容に集中できる
結果: 作成時間が1/16に削減(24時間 → 1.5時間)
2. AIとのコラボレーション
Composerに指示を出すと:
「この比較表を、もう少し詳しくしてください」
→ AIが即座に拡張
「コード例を追加してください」
→ AIが実用的コードを挿入
「設定ファイルの説明を、もっと初心者向けにしてください」
→ AIが、用語の説明、コメント付きコード例、図解を追加
人間 + AIのハイブリッド作業が可能。
3. 内容に集中できる
PowerPointだと、デザインに気を取られます。
「この色、どうしよう」「レイアウト、ずれてる」「画像のサイズは...」
Marpなら、内容だけに集中できます。
Markdownで書くだけ。デザインは自動で整います。
4. バージョン管理が簡単
Markdownファイルなので、Gitで管理できます。
git diff slides.md
git log --oneline slides.md
変更履歴が一目瞭然。誰が、何を、いつ変更したかが分かる。
PowerPointのバイナリファイルだと、これができません。
5. 再利用が容易
スライドの一部を、別の資料にコピペするのが簡単。
## メリット・デメリット比較
| 選択肢 | セットアップ | 開発速度 | 保守性 |
|------|------------|---------|--------|
| 選択肢A | 高 | 高 | 中 |
| 選択肢B | 中 | 中 | 低 |
| 選択肢C | 低 | 低 | 高 |
テキストなので、どこでも使えます。
6. コードが綺麗に表示される
技術プレゼンなので、コードが多い。
Marpのシンタックスハイライトは、エディタと同じレベル。
// こんな感じで、綺麗に表示される
const config = {
api: 'http://localhost:3000',
db: 'mysql://localhost:3306/dev',
};
7. 複数の出力形式
- PDF: 印刷・配布用
- HTML: オンライン共有用
- PPTX: PowerPointユーザー向け
# Marpでエクスポート
右クリック → Marp: Export slide deck...
技術プレゼンに最適な理由
1. コード例が豊富
技術プレゼンでは、コードが重要:
# 設定ファイルの例
version: '3.8'
services:
app:
image: example:latest
ports:
- "8080:80"
environment:
APP_ENV: development
DB_HOST: db
DB_USER: app_user
DB_PASSWORD: app_password
db:
image: postgres:15
environment:
POSTGRES_DB: app_db
POSTGRES_USER: app_user
POSTGRES_PASSWORD: app_password
Marpは、コードブロックを美しくレンダリング。
2. 図解が簡単
Draw.io Integrationで、VS Code内で図作成:
システム構成図 → architecture.png
ネットワーク図 → network.svg
比較フロー図 → comparison.png
3. バージョン管理
Gitで変更履歴を追跡:
git log --oneline slides.md
誰が、何を、いつ変更したかが分かる。
4. CI/CDとの連携
Markdownなので、自動化可能:
# GitHub ActionsでPDF生成
- name: Export slides
run: |
npx @marp-team/marp-cli slides.md --pdf --output presentation.pdf
困ったこと・注意点
1. 図は自分で作る必要がある
AIは図を生成してくれません(まだ)。
Draw.ioで手動で描く必要があります。
ただ、Draw.ioは使いやすいので、10分もあれば綺麗な図が描けます。
2. 細かいデザイン調整が難しい
PowerPointみたいに、ピクセル単位で配置を調整するのは難しい。
でも、そもそも必要ないことに気づきました。
内容が良ければ、デザインはシンプルで十分。
3. アニメーションが限定的
PowerPointのような派手なアニメーションはできません。
ただ、技術プレゼンでは、アニメーションはほぼ不要。
4. プレゼンモード
Marpのプレゼンモードは、ブラウザで開きます。
PowerPointのようなプレゼンターツールはないので、別途ノートを用意するか、PDFにして使います。
他のMarkdownスライドツールとの比較
reveal.js
- メリット: 高機能、アニメーション豊富
- デメリット: HTML/CSSの知識が必要、セットアップが複雑
- 結論: オーバースペック
Slidev
- メリット: Vue.js製、インタラクティブ
- デメリット: Node.jsプロジェクト管理が必要
- 結論: 技術プレゼンには過剰
Marp
- メリット: シンプル、VS Code統合、Markdownのみ、エクスポートが簡単
- デメリット: 機能は控えめ
- 結論: 技術プレゼンなら、Marpが最適
実装の手順
1. 環境構築
# Cursorをインストール
# https://cursor.com/
# VS Code拡張機能をインストール
# 1. Marp for VS Code
# 2. Draw.io Integration
2. プロジェクト作成
mkdir my-presentation
cd my-presentation
touch slides.md
# または Cursorで開く: code .
3. Marpファイルの作成
---
marp: true
theme: default
---
# タイトル
これは最初のスライド
---
# 2枚目
これは2枚目のスライド
4. Composerで生成
Cmd+I(Mac)/ Ctrl+I(Windows)
「〇〇についてのプレゼン資料を、Marp形式で作成してください」
5. プレビュー
Cmd+K V(Mac)/ Ctrl+K V(Windows)
6. エクスポート
右クリック → Marp: Export slide deck...
→ PDF / HTML / PPTX を選択
実際の成果物
今回作成したプレゼン資料:
- 総スライド数: 50枚
- 作成時間: 1.5時間(実績)
- ファイルサイズ: slides.md(約15KB)
- 図の数: 10枚
- コードブロック: 20個
- 比較表: 5個
内容:
- 複数の技術選択肢の比較
- それぞれのメリット・デメリット
- 具体的な構築手順
- 実装例
- 設定管理の方法
すべて、Cursor + Marpで作成しました。
品質評価
- 内容の正確性: 95%(AI生成 + 手動修正)
- デザインの一貫性: 100%(Marp自動)
- メンテナンス性: 100%(Markdown)
- 再利用性: 100%(テキストベース)
限界と改善点
現在の限界
- 図の生成: AIが図を生成してくれない
- 細かいデザイン調整: PowerPointほど柔軟でない
- アニメーション: 限定的
改善案
- AI図生成: DALL-EやStable Diffusionとの連携
- 高度なテーマ: カスタムテーマの充実
- インタラクティブ: クリック可能な要素
まとめ:プレゼン資料作成の未来
Cursor × Marpでプレゼン資料を作って、確信しました。
プレゼン資料作成は、Markdown × AI の時代になりました。
ワークフローの変化
Before(PowerPoint時代):
- デザインに時間を費やす
- 内容が後回しになる
- バージョン管理が難しい
- 再利用が面倒
After(Cursor + Marp時代):
- 内容に集中できる
- AIが下書きを作成
- Gitでバージョン管理
- テキストなので再利用自由
変わったこと:
- 作成時間が激減: 24時間 → 1.5時間(96%削減)
- 内容に集中できる: デザインの悩みがゼロ
- バージョン管理が簡単: Gitで履歴管理
- 再利用が容易: テキストなのでコピペ自由
- AIとの相性抜群: Composerで即座に修正
このブログのプレゼン資料作成フロー:
const presentationWorkflow = {
tool: 'Cursor + Marp + Draw.io',
model: 'Composer 1',
format: 'Markdown',
style: 'Solarized Dark',
export: ['PDF', 'HTML', 'PPTX'],
versionControl: 'Git',
timeReduction: '96%',
};
こんな人は今すぐ試してほしい:
- PowerPointに疲れた人: もっと楽に作りたい
- Cursorを使ってる人: Composerが最高
- 技術プレゼンを作る人: コードが綺麗
- 効率重視の人: 時間を節約したい
- エンジニア: コードを含む資料が多い
- Markdown好き: テキストベースで管理したい
- バージョン管理派: Gitで管理したい
実装の難易度:
- 環境構築: ★☆☆☆☆(超簡単)
- Markdown: ★★☆☆☆(基本的な文法だけでOK)
- Draw.io: ★★★☆☆(図を描く経験次第)
- 効果: ★★★★★(絶大)
最後に: プレゼン資料作成で、デザインに時間を使うのはもったいない。
内容に時間をかけて、デザインはツールに任せる。
それが、Cursor + Marpで実現できます。
もう、PowerPointには戻れません。
参考リンク:
次回は、Cursorの他の便利機能について書く予定です。お楽しみに!